大学入試サミット2017

⼤学⼊試改⾰における⼤学、国および中間団体の連携について考える

開催日時: 2017年3月26日(日)
開催場所: 千里阪急ホテル(大阪府豊中市)
プログラム: <招待講演1> 
Mark WILSON 英国UCAS 国際マーケットマネージャー
「UCAS: the role of centralised admissions in the UK’s further and higher education sectors」
<招待講演2> 
Myung Chae JUNG 韓国大学教育協議会 大学入学支援室長・世宗大学校 教授
「The status and prospects of university admission system in Korea and the role of Korean Council for University Education (KCUE)」
<招待講演3> 
橋田 裕 文部科学省高等教育局大学振興課 大学入試室長
「高大接続改革における大学入学者選抜改革の動向について」
<招待講演4> 
大塚 雄作 独立行政法人大学入試センター 試験・研究統括官(副所長)
「日本の共通試験と大学入試センターの役割」
<事例報告1> 
木俣 元一 名古屋大学・副総長(入試・組織改革・学生支援・図書館担当)
「名古屋大学がめざす新しい入試のあり方」
<事例報告2> 
北野 正雄 京都大学 理事・副学長(教育・情報・評価担当)
「京都大学特色入試について」
<事例報告3> 
「大阪大学の高大接続と入試改革 ー 知識基盤社会への対応 ー」
小林 傳司 大阪大学 理事・副学長(教育担当)

パネルディスカッション ・Q&A
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シンポジウム総括
 まず、⽂部科学省 ⾼等教育局 ⼤学振興課 ⼤学⼊試室⻑橋⽥ 裕様を始め、ご登壇いただいた各演者の⽅々に御礼を申し上げたいと思います。また、後援いただきました⽂部科学省、⼀般社団法⼈ ⼤学教育学会、⽇本⾼等教育学会にも御礼を申し上げます。
 本シンポジウムは、⼤学⼊試サミット2017「⼤学⼊試改⾰における⼤学、国および中間団体の連携について考える」とのテーマで実施されました。現在、⼤学⼊試改⾰の進捗の過程では、⼤学⼊試センター試験に代わる新しい試験やその中での記述・論述問題の在り⽅など、⼀部の制度・仕組みに関⼼が集中しがちです。しかし、⼊試改⾰を当初意図したように、中等教育・⾼等教育の改⾰も含めた⾼⼤接続の⼀体の改⾰として進めるためには、それだけでなく各⼤学での実践、国や中間団体での環境の整備などを並⾏して進める事が必要です。そのため、政府主導で、または⼀元的に改⾰の基盤が整いつつ進んでいる英国、韓国の中間団体から演者をお招きし、各国の⼊試改⾰の現状をお話しいただくとともに、⽂部科学省、⼤学⼊試センター、各⼤学の事例をご紹介いただき、今後⼊試改⾰を進めるためにはどのように3 者が協⼒してゆけばよいかを探りました。
 まず、招待講演として、英国UCAS からは、Mark Wilson 様に「UCAS: the role of centralised admissions in the UKʼs further and higher education sectors」として、UCAS が書類を排して統⼀的に出願を管理するためのサービス提供を⾏っているのみならず、Awarding Body Linkage (ABL)というGCE A レベルテストやその他の資格授与情報を⼀元的に管理して⼤学に提供し、またSPA という⼊試改⾰コンサルティングサービスを⾏っている現状が紹介されました。
 韓国の⼤学教育協議会(KCUE)⼤学⼊試⽀援室⻑Myung Chae JUNG 先⽣からは、「The status and prospects of university admission system in Korea and the role of Korean Council for University Education (KCUE)」と題し、現在合格者の65%を超えるまでになっている韓国での多⾯的・総合的評価による⼊学選抜(早期⼊試における調査書・アドミッションオフィス⼊試)の現状と、KCUEの役割が⽰されました。
 また、⽂部科学省 ⾼等教育局 ⼤学振興課 ⼤学⼊試室⻑ 橋⽥ 裕様からは、「⾼⼤接続改⾰における⼤学⼊学者選抜改⾰の動向について」と題して⼊学者選抜改⾰の検討の現状と、中央での改⾰の検討のみならず5つのテーマで⼊試改⾰の委託事業として諸⼤学のコンソーシアムが組まれ、⼤学間で協働する⼊試改⾰の検討が進んでいる事が⽰されました。
 独⽴⾏政法⼈ ⼤学⼊試センター 試験・研究統括官(副所⻑)⼤塚 雄作様からは、「⽇本の共通試験と⼤学⼊試センターの役割」として⼤学⼊試センターがこれまで果たしてきた役割、⼀種のFD としての作問を各⼤学とともに⾏っている事、今後の⼊試改⾰における⼤学⼊試センターの役割の⾒通しなどが⽰されました。
 事例報告としては、名古屋⼤学 副総⻑(⼊試・組織改⾰・学⽣⽀援・図書館担当)⽊俣 元⼀先⽣より名古屋⼤学の⼊学定員の17%におよぶ推薦⼊試の進捗状況、京都⼤学 理事・副学⻑(教育・情報・評価担当)北野正雄先⽣より、京都⼤学の特別⼊試の意図及び現状、最後に⼤阪⼤学 理事・副学⻑(教育担当)⼩林傳司先⽣より、⼤阪⼤学の⾼⼤接続の取り組みと29 年度⼊試より開始した世界適塾⼊試の現状と展望をそれぞれご説明いただき、また⼀部先⽣⽅からは、国または中間団体が主導して、統⼀的な⾼校の電⼦調査書などを整備することなどのご提⾔もいただきました。
 各報告に続き、会場からの質問を元にパネルディスカッションが⾏われ、英国の中間団体と政府の⾃然な役割分担の仕組み、韓国の政府による補助⾦政策による⼊試改⾰の誘導などに関⼼が集まりました。また、各質問・提⾔を受けて⽂部科学省、⼤学⼊試センターとしても、今後のテスト以外の⼊試改⾰に向けた基盤整備の在り⽅についてのご認識なども伺う事が出来ました。⼤学からは、⽇本の研究の進展のため、⼤学院に進む⼈材の増加に、探求的な学びにコミットした⼈材を採⽤することのできる多⾯的・総合的評価による⼊学者選抜が有効であることなどが議論されました。
 総体的に、国・中間団体・各個別⼤学がそれぞれの役割を⾃覚しながら、個別に⾏う事、統⼀的に集約して⾏う事を協⼒して進めていくこと。また、個々の⼤学間でも協⼒体制を持ちながら、改⾰を進めてゆくべきことなどが提⾔され、会を締めくくる事が出来ました。

⾼等教育・⼊試研究開発センター センター⻑

川嶋太津夫

講演者の皆様
会場の様子
パネルディスカッション
パネルディスカッション
 
パネルディスカッション
Mark WILSON 氏 / 英国UCAS 国際マーケットマネージャー
Myung Chae JUNG 氏 / 韓国大学教育協議会大学入学支援室長・世宗大学校教授
橋田 裕 氏 / 文部科学省高等教育局大学振興課大学入試室長
大塚 雄作 氏 / 独立行政法人大学入試センター試験・研究統括官 副所長
木俣 元一 氏/ 名古屋大学副総長(入試・組織改革・学生支援・図書館担当)
北野 正雄 氏 / 京都大学理事・副学長(教育・情報・評価担当)
小林 傳司 / 大阪大学理事・副学長(教育担当)